一足お先の夏景色 '00初夏
〜 20年目のSRで駆けた北海道ツーリング日記 〜

・2000年7月5日 上陸初日 雨降りそうにないけど曇り

「イルカ、見えますよ」

 フェリー乗船時に仲良くなったにーちゃんが、苫小牧に近づいた時に教えてくれた。

 デッキに出てみれば波間に確かにイルカの背中。時折、ジャンプを見せ、その姿がはっきりとなる。

 フェリーの進行方向に目をやれば、もう苫小牧の街が見えていた。6年ぶりの北海道。そういや、6年前の上陸の日も、こんなはっきりしない天気だったような気もしないでもない。

6年ぶりの北海道上陸
朝の苫小牧フェリーターミナルにて

 甲板が開き、待望の下船。乗船時に言葉を交わしていた仲間とも挨拶も早々に、各々の目的地へ散っていく。すぐにでも走り出したい衝動をこらえて、下船時の写真とオドメーター確認。上陸時、22,350km。わずか一週間の日程。どれだけ走るんだろうか。

 フェリーターミナルを出て間もないスタンドで給油。朝メシを食いそびれた気がする(笑)。まぁ、北海道の定番“セイコマート”のあたりで食えばいいかと走り出した。

 どう走るか船の中でずぅっと考えていたのだが、出発前のチェックであるモノがなかったのを思いだし(爆笑)、とりあえずはモノが豊富そうな帯広へ向かうことに。

 普通に国道を走っては安易だし、おもしろくないと、厚真から穂別へ抜ける林道(炭鉱厚真川林道)へ足を向けた。が、途中に厚真川ダムから先は通行止めの表示(苦笑)。

厚真から夕張へ抜ける林道“厚真川林道”にて
うっそうとした森の中を抜けていく。
この時、まだ朝メシは食っていない(爆笑)

 同じ厚真から夕張の方へ抜ける林道(厚真川林道)の方は走れそうだと、ルート変更。そそくさと未舗装路に踏み入れる(笑)。緑濃い森の中を抜けていく道。真ん中あたりだったろうか、キタキツネと遭遇。思わずバイクを止めて、よくよく見るとまだ子ギツネだ。だが、親が近くにいる雰囲気はない。巣立ちしたばかりなのか、はたまた親とはぐれたのかは定かではないが、達者で暮らせよ(笑)とまた走り出す。

 林道の出口付近でエゾシカを見かけた後、国道274へ。夕張付近で「あぁ、この道は6年前にも通ってこの先の林道でヒドい目にあったんだっけ」と思い出す(渡河、廃道ぬたぬたヒルクライムを上りきった先の出口に“通行止め”と書いてあった(爆笑))。地図を見るとまだあのままらしい(苦笑)。

 そのまま国道274を日高へ。なんかペースが速い(笑)。こっちも法定速度+αくらいで走っているのだが、後続との車間がつまってくる。登り区間に入って、登坂車線を走ってみたら速度差20km/h以上で抜かれた(爆笑)。

林道で出会った子ギツネ
結局、キタキツネと遭遇したのはこれっきり

 日高のセイコマートで朝食。午前10時。気がつけばかなりの時間を走っていた(笑)。そのまま日勝峠へ向かう。空の具合がよろしくない(苦笑)。峠は雲の中だった。雨は降っていないのだが、路面はいつの間にかウェット。カッパを着るか迷っている内にしっとり濡れた(爆笑)。まぁ、いちお、準備してきたのはゴアジャケ+レザージーンズ。さほど神経質にならないですむのはいいんだけど。

 峠を降りて帯広へ。出る前に調べてきたアウトドアグッズを売ってる店を探して飛び込んだ。あった。テントのペグ(大爆笑)。そう、出発直前にチェックしたらなかった、というのはコレである(悶絶)。こればっかりはないと困るので、全部屋根のあるところに泊まるか考えたのだが、現地調達することにしたのだ(抱腹絶倒)。

 懸案のモノを手に入れて(笑)、時計を見ればちょうどお昼時。混む前にと、帯広駅前の“ぱんちょう”で豚丼を食らおうかと、向かう。

 正午にはなってなかったので、待たずに席へ。オーダーして。目の前に豚丼が並んだときにちょうど正午。一気に客が入ってくる。あわよくばフィルムにおさめようかと思ったのだが、あまりの人の多さに結局は断念(苦笑)。本題(笑)の豚丼は炭で焼かれた豚肉もうまかったが、タレのかかったご飯も絶品であった(大爆笑)。

浦幌から大樹へ向かう道。
ゆるやかな孤を描く道をトレースしていく。

 帯広の街を抜けて国道236を南下。愛国と幸福の駅舎をとりあえずのぞいて(笑)、“道の駅なかさつない”にバイクを止める。そこには同じフェリーで上陸したV-Maxのにーちゃんがいた。話をしたら、えりも岬をまわってきたとのこと。二人ともなんかヘロヘロになっていた。そりゃそうだ、午前5時から走っているんだから(大爆笑)。この時、午後1時半。お互いに「疲れた、今日はもう走りたくない」といいながら(爆笑)、V-Maxのにーちゃんはこれから帯広で昼飯だというので“ぱんちょうの豚丼”をオススメして分かれた。

 道の駅を出て、再び走り出したのだがなんか眠い(苦笑)。それまでよりちょっと遅いペースが原因なのか、それとも疲れから来てるのか、たまに走行音が遠くへ行く(笑)。このままではアブナイと、走り始めたばっかりなのに再び、“道の駅忠類”へ。

 バイクを降りて気を紛らわそうとしても眠気は取れそうにないので、脇の芝生の上に横になった。爆睡(笑)。念のためかけていた携帯電話のアラームが午後3時なって、なんとか目を覚ましたほどだった(大爆笑)。もう走るの終わり、と宿を探すことにした。

7月5日に泊まった旅人宿「セキレイ館」
裏にはプライベートオフロードコースもあり、連泊すると
もっとおもしろいことがおこりそう(笑)

 地図を見るとほど近い晩成に「セキレイ館」という旅人宿があった。ひとまず電話で予約を入れ、宿へ向かう。程なく宿も見つかり、入っていくとヘルパーさんらしき人が出てきて、バイクは奥の家畜小屋を改造した車庫に入れていいとのこと。荷物を降ろして、よくよく話を聞くと連泊者だった(大爆笑)。結局、この後午後5時まで来た自分を含めた3人が3人とも、てっきりヘルパーだと思ったらしい(抱腹絶倒)。

#ちなみにその“なんちゃってヘルパー”さんのHPはこちら(笑)

 午後5時になって近くの晩成温泉へ。多少の右左混同事件(悶絶)などもありつつも到着して、太平洋を見渡す温泉でおきらくじだらく(爆笑)。温泉を終えて帰ってきたら、さらに同宿が3名増えて、結局7名の大所帯でにぎにぎしく夜は更けていった。

#この日の終了キロ未確認(大爆笑)


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