南の国の男、北へ '94晩夏 | ||||||||||
〜 アフリカツインで駆け回った北海道ツーリング日記 〜
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・Day_6
'94/08/30 目が覚めると既にみんなは出発の準備にかかっていた。自分も急いで出発準備にとりかかる。着替えを済ませて、バイクを荷物に積む頃、彼女が出ようとしていた。まだ残っていた同宿のみんなと一緒にお決まりの記念撮影。ハウスの主人が準備してくれた大漁旗をもってカメラにおさまった。 彼女が、写真を送るから住所を書いてくれという。ためらわず住所を書いた。 一人、また一人と出ていく。これから知床の方に向かうという彼女も荷物を満載にして、彼女の愛車 SPADA のエンジンを元気よく回して出ていった。住所を書いたお返しに、彼女の住所を聞こうと思っていたが、それを思い出したのは彼女が出ていったかなり後だった(笑)。まぁ、よかろ。自分も今日は知床の方に行くし、会える時はまた会えるさ。 紋別から R238 をサロマ湖へ。湧別町側の竜宮台を訪れる。朝の竜宮台は人気がなく、サロマ湖から海へ向かってでていく漁船の音のみが水面に響く。車できた何人かの観光客以外、誰もいない。展望台で、オホーツクの海とサロマ湖を見ながら、缶コーヒーを飲んだ。 再び走り始め、国道に戻る手前、対向車線をバイクが走ってくる。どっかで見たような赤い SPADA。ありゃ、あのコだ。抜いた憶えはないのに、いつの間に後ろにいったんだろ? ピースサインを送ったが、はたして気がついたろうか? どうも走るのに一生懸命だったような気がするんだけど...。 いい加減、一人で走っているのも手持ち無沙汰になってくる。そんなとき、前方を走る一台のバイク。自分の方が巡航速度が速いらしく、少しずつ近づいてくる。そんなとき、ちょっとイタズラの虫が動き始めた。 首からぶら下げていた“写ルンです”が化けたようなフィルムが交換できるだけのカメラ。どんどん近づいていって、抜きざまにパチリ。びっくりしたろうなぁ、あのにーちゃん。ちょいと後ろを振り返り、互いにピースサインを交換しあった。 能取湖から網走湖の間、寄り道をしてダートを探して右左。結局、立ちゴケをしただけだった(笑)。 網走の街。お約束のように網走刑務所を訪れる。ここで DJEBEL200 のにーちゃんに会い、門の前で自分はしかめっつらで記念撮影。別にお務めはたしたわけじゃないのに...(爆笑)。このにーちゃんもどうやら、今日は知床まで行くらしい。向こうで会えたら、と一時のお別れ。 R244 を再び走りはじめる。小清水原生花園の前を通り過ぎる。何台ものバイクと、何人ものライダーがいる。自分に気がついてくれたライダーは手を振り、自分もスタンディングしてピースサイン。その時、駐車場に荷物満載の赤い SPADA がいるのに気がついた。ありゃ、またあのコだわ。今度はいつの間に抜かれたやら...。引き返して、原生花園に行こうかとも思ったけど、なんかあのコに会うためだけに行くような気がして、みっともない気がした。結局、そのまま走り続けた。 斜里町から R334 に入り、地図を見ていて気がついたストーンサークル。知床にあるストーンサークルとはどんなものだろうか? 迷わず寄り道。それは、国道から少し離れたところにあった。円形の土塁の中に、一見、ただの野っぱらに点々と散在する石の集まり。いったい何の目的でこのような形になったのか、案内板を読んだが忘れてしまった(笑)。少しの間、古の時代を思って、ぼんやりしていた。 遺跡を出て国道へ。直前、進行方向左手から赤い SPADA。ありゃ? またあのコだわ(苦笑)。今度は気がついたらしい。手を振っている。こちらも手を振ってしまう。二度あることは...というけれど、こうまで奇遇だと笑える。しばらく後ろについて、一緒に走る。知床半島沿いの国道。工事中で片側通行の信号待ちのところで並んだ。 彼女 :「すぐにわかったよぉー」 オホーツクに沈む夕日が、明日雨が降るとは思わせず、綺麗だった。結局、彼女とは宇登呂の街まで一緒に走り、そしてお別れ。さぁて、買い出し。買い出し(笑)。あ、また彼女の住所聞くの忘れた(爆笑)。行ってしまったらしょうがない。まぁ、写真送ってくれるっていうし、それを待って返事でも出すか...。さぁて、メシメシ(爆笑) 買い出しを終えてスーパーから出てくると、どっかで見た DJEBEL がやってきた。あや、ホントに網走で会ったにーちゃんだわ。一緒に知床野営場でキャンプすることと相成った。テントを張り、相変わらずのレトルトで夕メシ。DJEBEL のにーちゃんとどこをどーまわってきただの、あそこはよかっただの話に花を咲かせる。ホントに明日は降るんかいな? メシのあと、近くのホテルへ風呂へ入りに行き、その後、コインランドリーで洗濯。洗濯の合間に、宇登呂のみやげ物屋をぶらぶら。民芸品屋の親父につかまり、話が盛り上がる。その際、自家製イクラ丼をごちそうになった。うっ、うまい。うまかったよぉ(感涙)。ごちそうさまぁ。
(本日の走行距離、260km)
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