... モデル別ヨタ?話


ホンダドリームCM72

C71さんより送っていただいた貴重な実車の写真(感謝)
イラストや広報写真?程度では見たことありますが、実車の写真は初めて見ました〜
フロントシートが手に入らなかったのでついていたCB用シートを加工した(!)とのこと

再びC71さんに送っていただいたメーター周りの写真
CLに通じる丸いカタチ、黒ボディのウィンカーなどの見慣れぬブツ(笑)が存在してます。
黒いボディのウィンカーはオリジナルなの?と思ったらこれで正解なんですね〜(滝汗)。

さらにC71さんから送っていただいたエンジン周りの写真
なんか違和感を感じる〜と思ったらタコメーターがないから取り出しもないんですね(当たり前)
キャブが1個しかいないから見事にこのへんがスカスカ(笑)


■“M”って? ...

 CB72/77のパイプフレームにC72のエンジンを搭載し、アップタイプのハンドルを装備したCM72。実用車の趣が濃く、CBやCとの間の微妙な位置付けだったためか1年足らずで姿を消したわりと不幸なモデル(苦笑)。さらにヒストリー的なものも薄いため、ヘタをするとケースブリーザータイプのエンジンを持つ初期型CB72より現存数は少ないかもしれないらしいです。

 さてそんな“ミティース”(というとノーヴィンとかトライトンみたいに聞こえる(爆死))なCM72ですが、“M”ってどういう意味だったんですかね〜。以前に掲示板で“mild”とか(タバコかい)、“merchant”とか(シェイクスピア?)、正面から見たらハンドルが“M”の字だからとか、もあもあ(意味不明)とか出ましたが、決定打に至らず。当時の関係者の方、ご存じでしたら由来を教えて下さい(笑)。


こちらもC71さんご提供の当時のカタログ?。
やっぱりウィンカーは黒かったんだ〜などと思いつつ、ふとエンジンを見ると
ケースブリーザータイプエンジンのCM72ってあんの?(迷宮入)


■CM72にケースブリーザーエンジンは存在するの?

 ということを↑で書いていたら、掲示板上でみなさまにいろいろ教えていただきました(大感謝)。以下、その時の掲示板より抜粋してみました(まとめ:やへー)。

 シーアール71さん:
 当時のカタログ(↑)、および昭和37年発行の旧部品番号のパーツリストにはブリーザーありのアッパーケースカバーが出ています。…(中略)…'61年発行10月号のО誌同じくMC誌の記事及び写真ではブリ−ザーは写っていません。(以下、別発言)また、↓の“ダイナミックな実用車”のホンダの広告の車両にもケースブリーザーはありません。
 CMB72さん:
 日本二輪史研究会から購入したCB72資料集のO誌のCM72の記事の写真の車体全部が写った1枚にだけクランクケースブリーザーのものがあるが、エンジンとクランクケースのアップ写真にはない…(中略)…CM72の発売時期が、'61年の10月号の雑誌に出ていることから、実際は8月頃だとすると、'61年の後期に当たり、'61年後期のCBにはクランクケースブリーザーが無かったと思われることから、実際に発売されたCMにはクランクケースブリーザーが無かった可能性が極めて高いと思われます。

 ということで、ケースブリーザーエンジンのCM72は試作からカタログ製作時やプレス発表までの過程において存在したのは間違いないだろうけれど、それらが販売されたのかまでは絶対ないとは言い切れず、現時点においてはわからない...というのが一応の結論? となりました。いずれにせよ現存するCM72(2桁ないかも?)はそのどれもが貴重な個体ですので、末永くその姿をとどめ、走り続けて欲しいものでございます。

 なお、CMB72さんいわく、'61年式CB72と同年式CM72の相違点と共通点はそれぞれ↓だそうです。
 共通点:フロントアルミフェンダー、幅の狭いステップのアルミブラケット
 相違点:フレーム最後尾(シート固定ボルトの部分)がCBはパイプを上下に潰した様になっており、
    CMはCB72の62年以降と同様に差し込んで溶接?で、シートの固定位置も異なるのでシ
    ートの互換性がない。
     ブレーキペタルはCBは短く、CMはCBの62年以降と同様に長い。
 (比較対照のサンプル数が少ないので間違えていたら、アドバイスをお願いいたします...とのことです)

 また、C71さんいわく、CM72の外観上での専用部品は“ヘッドライトボディウインカー、及びステーリヤサイドカバーR/Lバッテリーケースエアークリーナーケースエアクリ蛇腹シートなど”だそうですが、細かい電装SW類なども専用設計のようだそうです。

 またmasakuさんがお持ちになっているCM72用と思われる黒ボディのウィンカーは“リア用だけブラケットの後ろから6mmボルトでとめてあります。 つまり前後別設計!!! それとブラケットはCB用に比べて薄い鉄板で出来ています”とのことで、CB系車体に初めてウィンカーを標準装備する際の当時の気概?が伺えます〜。


■CM72についての当時の資料より ...

 CMB72さんより当時の資料を掲示板に転載していただきました(感謝感激)。

 ・ホンダCM72発売当時の広告より
 “ダイナミックな実用車”
  ハイウエーの王者CB72のスタイルに、実用車としての数々の機構を加味したニューモデル
  〈ドリームCM72)が誕生!
  ○シングルキャブレター・ロータリーチェンジ・シングルシート・セミアップハンドル・ウインカー
  ・サイドスタンドの装着
  ○250cc 20馬力/現金正価182,000円
  ホンダドリーム 本田技研工業株式会社
 
・モーターサイクリスト 1961年10月号より
 “ドリームCM72 250cc”
  本田技研工業(株)のCB72は、その高性能エンジンとスタイルで、モータサイクリスト達に圧倒的
 支持を持って迎えられた。しかしながらCB72は、タコメーター、ツインキャブをそなえていること等
 からもわかる通り、スポーツを目的に作られたものであった。そこで現在までのC72やCS72のよう
 に、プレスフレームではもの足りなく、しかも実用車として使いたいというひとびとのために、ここに
 CM72が発売された。
  CM72はフレームがCB72と同じで、エンジンおよび、ミッションの変速比はC72と同じであ
 り、従って性能はC72と変わりがない。
  キャブレターはCBのツインに対してCMはシングル、チェンジはCBの下に踏んでロー、後ろに上げ
 てセカンド→サード→トップ、とは違いC72と同じロータリーである。
 また、これは実用車であるため、計器にタコメーターはついておらず、シートもシングルシートであって
 荷台にタンデムシートを取りつけられるようになっている。
  ハンドルはセミアップハンドルであり、CBのレーシングタイプの乗車姿勢から一般的なものにしてい
 る。またこのCMにはウインカーがとりつけられて、実用車としての性格を表している。CBはツール
 ボックスがサドルの下にあったがCMでは、エアークリーナーが1個のため、エアークリーナーは左ク
 リーナーケース内だけで、ツールボックスは右側に装備されている。ブレーキは前後共ツインカムブレー
 キを採用。また駐車を簡単にするために、サイドスタンドを取付けており、CMはスポーツスタイルの実
 用車といえる。現金正価182,000円

 “ダイナミックな実用車”って凄い言い切りよう...(笑)。


●... やへーの間違いをこっそり見つけちゃった方はメール

やへーの間違いを世界へ向けて発信したい方は掲示板へ ...●


inserted by FC2 system