傍らの“ドリーム”と

■“現役”時代のレーシングCB             ... Mikeさんよりの手紙

 この写真は1969年頃の写真です。とうぜん投稿者の私も若くって19才ぐらいでした。このCBのサイトを偶然発見していてもたっても居られず投稿しました。

 まず仕様とか銘車CBでレースする人のために。(思い出すかぎりね)

 車種          ... CP77(なぜかフレームの刻印はCBではなかった)
 年式          ... 1967(当時の友人から7万円で購入して即改造した)
 排気量         ... 347cc(スリーブをN360、最終的にはCB350の
              スリーブとピストン、それにクランクケースを加工して組付
              けた。ちなみにCB77はノーマルで305ccです)
 圧縮比         ... 1:21(圧縮ゲージ測定(たしか))
 カム          ... ヨシムラで切削加工のハイカム。室町レーシング依頼。
 カムチェーン      ... CB450のもの流用。カンザシ排除。
 クランク        ... ヨシムラで切削鏡面研磨加工。室町レーシング依頼。
 ロッカーアーム     ... 肉抜き。バルブサージング防止スプリング。
 ヘッド         ... 思い切って約1.6mmぐらいフライスで研削。
 バルブ         ... 大口径Y部品。
 キャブ         ... MFJアマチュアクラスでしたので規定により京浜純正品。
 点火          ... Y部品のフラマグまたはバッテリー。
 ギヤ−         ... Y部品クロス4速。MFJアマチュア規定。
 プライマリー1次チェーン... Y部品ノーマルともにローラーチェーンでない。レースの場
              合は頻繁に交換したのでノーマルを利用した。点検はギア接
              触面の回転しないローラー表面のかじり程度で判断した。
 フレーム        ... 補強はシート下のケツ2本をU字でつないだだけ。がちがち
              に補強するとハイサイドでストンと跳ねて粘り無い。
 フロントフォーク    ... CB前期型の鋼管スリーブ。スプリングはCB450のもの
 リア−ショック     ... CB450のものを流用。
 フロントフェンダー   ... CB SS50のもの流用。フレーム補強でフォークをU字
              でつなぐこともあるが、かちんこちんのセティングになる。
 リア−アーム      ...小さな三角パッチ溶接補強のみ。フォークのブッシュをふら
              れ補強のためベーク製から鉄製にかえることがあったが、こ
              れは危険。粘らず跳ねる。
 タンク・カウリング   ... RSC
 シート         ... CR110の肉抜き。
 ブレーキ        ... 前後ともノーマルで冷却穴加工。前輪は鍋を切って冷却ダク
              ト。
 回転計         ... CR110のもの、初期はクランクから、その後RSCで巻
              きなおししてもらってカムシャフトから回転読む。
 タイヤ         ... 前ダンロップ(断面オムスビ形状)
              後ヨコハマ(断面オーバル)
 オイル         ... 植物製カストロール。昔の鈴鹿はこの油のこげた薫りに尽き
              る。

 以上つらつらと綴りましたが、当時はレース用部品も無くてレーサーを仕上げるにはみなさん大変な努力が必要だった。Y部品・カム・クランク以外の部品や改造は自分や仲間の協力ですべて自家製だった。当時オートバイかモーターサイクリストにヨシムラのの改造連載記事が載っていておおいに役にたっていた。

 さて肝心の走りだが、乗りにノッテいた時期の鈴鹿では予選で2分49秒、ホンチャンで2分37秒ぐらいだった。当時のアマチュアクラスの走りにしてはまずまずのバイクのでき。晴天鈴鹿直線下り第一コーナー50mの標識過ぎてからのブレ−キングはかなりの恐怖。ブレーキかけても効かない、後輪は浮き気味、2速まで半クラつかって減速。ケツはその都度東京シートまで与太っていた。まだシケインもない時代であった。


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