この道中で久々に「やっぱ、TWっていいトレールバイクだなぁ...」と再認識。
セルでもキックでもかかり、車体が小さいから16文キックを喰らわす勢いでシートに跨がる必要もなくすいと走り出せ、気になったものがあればちょっと立ち止まり、現行オフ車のような跳ね上がったテールカウルを気にするかのようなローリングソバット気味にシートから降りる必要もない。
もちろん馬力も車体もショボいので(使い込んだおかげでさらにショボさ倍増)、動力性能においてレーサー直系のEDマシン達と比べることすら失礼だ(笑)。
国産トレールバイク達がハイパフォーマンス化を止めて約10年。それまでのトレールバイクで育ってきて、さらに上を求めた人達は輸入車や逆輸入車へと行ってしまった。使用目的が使用目的なのでそれは至極当然。
けどそこでその上を求めなかった(日常やツーリングでの使用を主体とする)人達へは選択肢がどんどんなくなっていった。10年前のレベルでも性能においては十分過ぎるほどで、残ったどれを選んでも不正解はなかったハズ。でも“オートバイを選ぶ”という行為は“消去法”でできるものじゃないでしょ?
でもこの間に“オフロードバイクの性能”はいつのまにかコースを始めとする純全たるオフロードエリアのみの走りで評価されるようになり(いや、それでいいんだけど)、トレールバイクが主流だった頃には考えられていた“日常”の部分が欠落するか、雑誌なんかで強引にトレールとEDマシンとをいっぺんにやろうとしたばっかりにムリくりでハチャメチャな記事に陥るようになりましたね。
週末の朝、起きてカーテン開けて天気がいいので「よっしゃ、山行こうか」と着替えて荷物を積んで高速走って行き林道で遊ぶ...そんなちょっと前までは当たり前だった風景が、時代の流れと共にトランポにバイクを積んで行きお気に入りのコース(エリア)で遊ぶというカタチが目立ってきた(欧米化? < 最近やっと憶えたので使ってみました)。
トランポに積んで...というカタチも楽だしカッコいいんだけど、トレールバイクだからこそできた遊び方...途中の思いつきで路線変更とか寄り道とか...が失われつつあるような気がするのはそんな遊び方をしてきたヤツとしてはやっぱり寂しいね。
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